2018年10月12日金曜日

2016年秋の瀬戸内旅① ~牛窓・岡山・吉備津~

 facebookで2016年10月12日の旅の記録が上ってきたのですが、おもしろかったのでこちらに転載します。当時も時間があればブログ記事化しようと思っていたのですが、なかなかその暇がなく。

今朝は0600に起床し、前島を散策。




レンタサイクルもあるのだが、この激しい起伏では厳しい。展望台もあるんだけど、展望台ってことは上るってことでしょ?よほど身体・精神に余裕があるときじゃないとなあ。結局、島内では民宿以外で唯一の店である喫茶「アベニュー」の存在を確認したところまでで引き返した。

今回は宿泊者は私1人だけということで、「南風荘」ではここの息子さんと思われる30代前半と見える男性が終始相手をしてくれた。
朝食中に彼に聞いたところによると、島内にあった食料品店はだいぶ前にやめてしまったとのこと。また、前島は瀬戸内には珍しい農業中心の島で、秋からはキャベツ、夏にかけてはカボチャやスイカを育てているとのこと。彼自身はほぼ毎日近海に漁に出てその日の食材を入手するとのことだった。彼にフェリー乗り場まで自動車で送ってもらう。ちなみに、牛窓~前島はフェリーで片道5分であり、往復で240円である。片道かと思って危うくチケットを捨てそうになった。






牛窓には0845頃に着き、0900のバスまで付近を散策していたら、「WAVE」というコーヒーワゴンの店主に声をかけられた。



テイクアウトもできるということだったのでお邪魔し、しばし話を聞く。今月頭に牛窓でもアートイベントをやったが、かかった費用は10万円だったという。他にも興味深い話をお聞きしたが、正直言ってバスの時間が気になる。コーヒーを受け取ったが、フタがない!これではダッシュできない。

バスは行ってしまった。あと1分、否、30秒といったところだった。待合室で、スマホを駆使して日程を組み直す。どうせ時間ができたのだから、牛窓にある朝鮮通信使も立ち寄ったという名刹・本蓮寺に行けばよかった。0930のバスで出る。今日はこの旅一番の過密スケジュールなので、このロスは痛い。


岡山に移動し、後楽園へ。三名園を訪れるのは、これが初めてである。岡山藩・池田氏(32万石)の大名庭園だが、詳しくはまた別の場所で書こうと思うけど、旅の初日に行った高松藩・松平氏(12万石)の大名庭園・栗林公園に比べると、ホスピタリティの面で今一つと感じた。興味深いところは、もちろんいろいろあるのだが。










岡山市街の路面電車「おかでん」に乗る。バスのように「降りますボタン」を押さないと停留所に止まらないことに気づき、慌てて押す。

今日の昼食は「山下商店」の豚骨ラーメンにした。店に入った時点で1210。岡山駅発の電車の時間が1244で、岡山駅までは徒歩15分ほどのはずだ。ところが、注文を聞かれて「とんこつラーメン、替え玉、替え飯をください」と口走ってしまった。

何を言っているんだこの男は!替え玉なんてしている時間的余裕はないだろうが!おまけに替え飯とか……。だいたい替え玉とか替え飯とかは、食べ終わったら注文するものだろうが!先に注文するとは何事だ!私も提供を待つ間に少し冷静になり、替え玉・替え飯をキャンセルしようかと思っているうちに、1215に「着丼」。しかも替え玉・替え飯も同時に提供。


だが、一目見て、これは電車を1本遅らせてもいいやと思った。国宝に指定された本殿を有する吉備津神社が次の目的地だが、見物時間の短縮もやむを得ないと思った。てことは、ここのとんこつラーメンは国宝級ということか。

とんこつラーメンの弱点になりがちなチャーシューについても、明らかに意図してしっかりしたものをのせている。聞くところでは、ここの店主は屋台から始めたということだから、確固たる意思と技量を持った人なのだろう。替え玉・替え飯もしっかりいただき、店を出たのが1228であった。

早足で岡山駅に向かう。岡山駅は県庁所在地の駅なので、構内は広く、時間ギリギリについてはダメだ。吉備線のホームは、駅の一番奥にあったが、それでもなんとか間に合った。

吉備津神社は、吉備の中山を祀る私の大好物のアニミズム色の濃い神社である。神社のサイトに掲載されている境内図から、駅から近いのかと思っていたら、実際には徒歩10分。ということは滞在可能時間は20分ほどか。急いで参拝する。






足利義満建立という国宝・本殿はやはり見事だ。というか、国宝よりもとんこつラーメンを取ろうとした男がどの口でいうのかと、義満の怒りを買いそうだが。

境内にいた白猫様を神々しく感じた。

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