2016年3月13日日曜日

遊ぶ春日は 暮れずともよし 故郷新潟4泊5日① ~加茂を食べ歩く~

2月26日~3月1日にかけて、数年ぶりに故郷新潟に長期滞在いたしました。最近は1泊か、せいぜい2泊といったところでしたが。その旅の記録を残しておこうと思います。




2月25日。この日は1930まで三鷹で勤務で、そこから新宿に直行できるようにすべての荷物を持ってきたのだが、しかし旅行に必須のスマホポータブル充電器を忘れてくるという失態。いったん府中の自宅に戻るも、今度は持ってきてはならない職場の鍵を持ってきてしまうという始末。再び三鷹の職場に行き、鍵を置いて新宿駅。もはや店を選んでいる時間もなく、C&C新宿本店に数年ぶりに。



唐揚げ、酷すぎ。これはもはや唐揚げではない。







新宿西口バスターミナルからの出発は実はこれが初めて。いつもだと池袋駅やら東京駅八重洲南口やらからだからなあ。



2月26日0330頃、関越自動車道越後川口サービスエリア。少雪と聞いていたが、しっかり降っている。



0415、長岡駅着。





長岡市役所の入る複合施設「アオーレ長岡」。



新潟名物消雪パイプ。このシューシュー音には故郷を感じる。




長岡駅大手口から600mほどのところにあるラーメンと焼き肉の店「越後や」。食べログだと2100~0700の営業ということになっているが、無情の「準備中」。



やむなく、長岡駅前の「セーブオン」でのり弁当を買う。この「セーブオン」は、まだ「ムーンライトえちご」が走っていた時はよくお世話になった。上りだと長岡でしばらく待ち時間があるので、駅を出て弁当を買うなどしたものだ。



長岡エキナカの良寛像。




待合室で先ほどの「のり弁当」を食べる。新潟の弁当なので米に多少期待したが、美味い不味いの前に、ベチャベチャすぎる。カップル・女子高生などとともに始発を待つ。



信越線始発。0538発。



0610加茂駅着。母が自動車で迎えに来てくれていた。



2度目の朝食。



そして我が部屋。1年半ぶり。



仮眠の後、出発。




我が故郷加茂は長らくラーメン不毛地帯だったはずなのだが、いつの間にやら県内有数のラーメン激戦区になっていた。その加茂で現在最も評判が良いのがこの「成龍」。



いわゆる「燕三条系」ラーメンの中心店である西燕の「杭州飯店」で10年修行した店主が2012年に独立したとか。

「燕三条系」は極太麺と大量に降りかかった背脂に特徴がある。これは、現在は金属洋食器で有名な燕の職人がラーメンを出前注文した際に、麺がのびにくいように、スープが冷めにくいように工夫してこのようなスタイルになったという。私も「杭州飯店」には10年以上前に行ったけど(ということはここの店主はその時修行中だったはずだ)、確かに「労働者の味」がした。

で、「成龍」のラーメンは、そういう「泥臭さ」から脱し、麺やスープなど個々の要素を洗練させたように感じられた。


完食完飲。



加茂の中心、青海神社。



その敷地内に立つ「加茂市民俗資料館」。



加茂市は江戸時代には大部分が新発田藩の領地であったが、一部は村松藩の領地であった。表高5万石(幕末に10万石)、実高はその数倍といわれる豊かな新発田藩に対し、村松藩は表高も実高も3万石程度。財政的には相当苦しかったに違いない。

この盃は、御用金献納者に対し、家格の安泰を保障した一片の褒賞状とともに贈られた、藩主堀家の家紋入のものだが、そんな貧乏藩からもらうものに、果たしてどれだけの価値があっただろうか。



かつて加茂-五泉間を結び、1985年に加茂-村松間が廃止となった蒲原鉄道(1999年全廃)。その全駅の写真。たいへん貴重。



1981年1月末現在の加茂市市民課調べによる加茂市の名字番付。残念ながら私の姓はない。そんなに珍しい名字じゃないけど。



施設を管理していた方に伺ったところ、ここはかつて図書館として利用していたそうだ。だよね!現在の図書館(1991年完成)ができる前、小学校時の調べ学習に利用した記憶があるものな!



国道403号線沿いに、我が一族の先祖代々の墓所・専照寺があるのだが、その廻りは私のお気に入りのお店が多く建ち並んでいる。この「山忠」はその近くにあり、靴下メーカーとして有名だそうなのだが、実は私はよく知らない。



加茂市は先述のように長らくラーメン不毛地帯であったが、カフェは昔から質・量ともにすばらしかった。特に駅東口の「ピノキオ」、西口の「コテージマム」が「双璧」とされ、私は加茂川と信濃川の合流地点付近に立つ「珈琲屋」が好きなのだが、雪の季節は自転車であそこまで行くのは無理。

この「goofee」っていうカフェも良いんだけど、この日はその裏の「paradise*cafe」。






お若い女性の営む店で、しかしもう開店して5年以上は経過しているはずだ。大したものだ。ちなみにトイレがかわいらしい。



イチゴのパフェとトンビコーヒー。




さらに楽園紅茶。つげ義春『貧困旅行記』は冒頭こそぶっ飛んだ内容だが、旅好きなら読まないともったいない本である。



加茂川と並ぶ加茂の河川、下条川。



この「大橋屋食堂」も食べログでは評判がよいが、「ラーメンは昔ながらのものです」との貼り紙。おそらくは、心ないことを言う人がいるんだろうね。



偶然見つけた下条の稲荷神社。



アニミズムを感じさせるたいへん姿の良い神社だった。ただし、雪かきがされていないので石段を上ること能わず。また次の機会だな。後で知ったが、加茂市選出の新潟県議・金谷国彦さんのご実家だそうだ。



下条コミュニティセンターで地元紙『三條新聞』を読む。テレビ欄がむやみやたらに詳しいことで知られる同紙だが、この日は「吉田北小2年1組 28日まで学級閉鎖」という傷ましいニュースが一面。


夕食は私が加茂で最も旨いと思うラーメン屋である「福楽」。これも専照寺のすぐ近く。上越新幹線燕三条駅の近くにも同名のラーメン屋があるが、こちらはその息子さんの店。



ここはメンマラーメンが旨いのですよ。密かにメンマ好きの私にはたまりません。醤油はけっこう濃いめ。ざく切りタマネギと、東京の「八王子系」との共通点が多い。やっぱりここが加茂一という僕の評価は変わらない。




かつての商店街も、いまや夜8時をまわらぬうちに真っ暗になる。というか、店をやめたり建物自体がなくなっているところも多い。そんな中、最近新設されたと思われる雁木を通って家路に就く。

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